日本一周サーフトリップ7日目|ひとり水族館とジンギスカン

波乗り紀行

2024年7月23日。
北海道に入って7日目。

この日は、波がなかった。
空もすっきりしない。北海道らしい青さを期待していた空は、どこか眠たそうに雲をまとっていた。

サーフトリップといっても、毎日いい波に当たるわけじゃない。
むしろ、波のない日の過ごし方こそ、旅の厚みを決めるのかもしれない。

せっかく北海道まで来ているのだ。
海だけ見て帰るには、あまりにも勿体無い。

そんなわけで、この日は少しゆっくりめに動き出した。
まず向かったのは、小樽のローカル飯。
この日のランチはB級グルメとして知られる「きまり丼」で決まりだ。

焼いた豚肉に甘辛いタレをまとわせ、熱々のご飯の上へ豪快にのせる。
そこに目玉焼きとキムチを投入。

見た目はいたってシンプル。
けれど、こういう飯が旅の途中では妙に沁みる。

甘辛い肉の脂、白米の熱、キムチの辛さ、半熟気味の卵。
ひと口食べれば、体の中にじわっと力が戻ってくる。

腹を満たしたあとは、小樽を少し歩くことにした。

小樽といえば運河エリアが有名だが、そこは以前に散策したことがある。
今回は少し気分を変えて、別の場所へ向かう。

訪れたのは、おたる水族館。

北国の水族館らしく、アザラシ、アシカ、トド、セイウチといった海獣たちの存在感が強い。
本州の水族館とはまた違う、少し無骨で、海の冷たさを感じるような雰囲気があった。

イルカショーの会場には、平日にもかかわらず多くの家族連れが集まっていた。
子どもたちの声が響き、親たちがベストショットを狙ってスマホを構える。
その中に、ひとり旅のおっさんがぽつんと紛れている。

そんな状況が少し可笑しかった。

でも、不思議と悪くなかった。
この年齢になってから、1人で水族館を歩くのも案外いい。

水槽の前で立ち止まり、海獣たちの動きをぼんやり眺める。
何かを急かされることもなく、誰かに合わせる必要もない。

波がない日の旅には、こういう余白がある。

夕方になると、小樽を離れて札幌へ向かった。
夜の目的は、札幌名物のジンギスカン。

入った店は、比較的新しくて清潔感のある店だった。
観光客にも入りやすい雰囲気で、肩肘張らずに過ごせる。

そして、店員の女の子が可愛かった。

こういうことを書くと少し情けないが、旅先の夜というのは妙に心が緩む。
年甲斐もなく、少しだけドキドキしてしまった。

鉄板の上でラム肉が焼ける。
脂が落ち、煙が立ち上がり、香ばしい匂いが鼻を抜ける。

ラム肉も、ソーセージも、どれも美味かった。
北海道に来たのだという実感が、肉と酒と一緒に体へ染み込んでいく。

気がつけば、少し酒も進んでいた。

サーフトリップという名前の旅でも、海に入らない日がある。
それでも旅は続いていく。

ほろ酔いのまま宿へ戻る。
ススキノの夜は、派手すぎず、静かすぎず、ちょうどよく更けていった。

明日はまた、海へ向かう。

To be continued.

Photo Gallery

寝ているカワウソが妙にかわいかった。
つぶらな瞳でこちらを見つめられると少しドキドキしてしまう。
水族館の外れにある、ひっそりとしたビーチ。ここにもウネリは入るのだろうか。
セイウチの巨体はやはり迫力がある。
自由気ままに泳ぐペンギンたち。
新鮮で臭みがないラム肉はジンギスカンが苦手な人でもいける。
無限に白米が食べられる絶妙な味付けのタレが美味しかった。
ソーセージも美味しい。
食後の締めはアイスが定番。

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